証券会社の新人業務1

2020年8月19日

若かった時に経験した話を書いてみようと思います。

新卒で証券会社の営業に入ったと聞いて、皆さんはどんなイメージを持ちますか?

おそらく、
・ノルマがキツイ
・客を騙す
みたいな話をよく目にするので、そんなイメージでしょうか。

結論からお伝えすると、ノルマはキツイが人を騙すことはないし、多分成長を感じやすい環境が答えです。

今は少し変わりましたが、
私の新人の頃は、入社して外務員資格を取得、もしくは入社前に外務員を取得しておき、
よく分からぬまま飛び込みで国債などを案内するという、まさにネットでみたままの指示で社会人生活がスタートしました。

名刺100枚集めてこいって言われて、とりあえずわけもわからず会社やらデカイ家やらに挨拶をして、交換した名刺と話した内容をインストラクター(野村證券では、新人の教育係のことをイントラと呼びます)に報告するというのが1日の大雑把な流れです。

んで、良さそうな先を3つ選び夜に手紙を書いて、翌朝チェックしてもらうというのが一年間続きます。
持っていく商品は、その時によってPO(公募増資)になったり、社債になったり、投信になったり、様々です。

まぁ要は会社として売りたいものを提案するんですが、価格が一定のものや期限のあるもなであることが多く、新人一人1000万円みたいなノルマが課されます。

最初の数ヶ月は客もゼロで、だいたいみんな達成できないのですが、数ヶ月経つと同期の中にはそこそこのお金持ちを客にする奴が出てきます。

私のいた野村證券は、全国の営業マンの成績をみんな閲覧できるシステムでしたので、
「お前の同期は買い付け3000万なのにお前は何してるんだ」的なツメが始まるようになり、辛いと感じて病む人が増え始めます。

ちなみに当時の若手目標は、年間で10億円の資金預かり、新規口座100件開設でした。(今は5億くらいかな?)

口座100件は、家族口座も作ってもらったりとかをやってたら何とかなりうるんですが、資金預かり10億円はめったに達成する人はいないです。

私も2.3億円くらいでした。。。
年間100件って不可能と思いますよね?
月に10件近く新しいお客を見つける必要があります。

2日に1件と考えると結構厳しいです。。。

無理と思っちゃう人は、だいたい年間40件くらいの新規顧客を見つけるイメージですかね。
んで、頑張る人は60件くらいかな。
要領も加われば80件くらいでしょうか。
適当な家族の口座もひょひょいと開設しておくという感じです笑

だいたい1日中飛び込みや電話外交してると3件くらい脈あり先が出来て、1割から2割を顧客化していくイメージです。

さて、最初にノルマはキツイと言ったのは、こう言った数字にずっと追われるからです。

では、騙すことはないと言ったのは、そもそも騙す顧客もいないからです。
証券マンとか証券ウーマンは、調子のいいことを言ってチョロチョロやってるイメージありますが、客がいてこその技なんですよね。

取引のない人に何か買わせるのって、超大変です。
知識とかどれだけ詳しくても、まぁ買わないですね。
なので、仲良くなる努力もすれば、誕生日にプレゼントもしますし、とにかく全てを好きになるつもりで接します。

例えるなら、超美人を口説き落とさなきゃいけない状況を想像してみてください。
(あなたがイケメンなら読み飛ばしてね)

多分そんな感じです。
身だしなみ整えるなんて当たり前。
何度振られても告白し続ける、しつこくしつこく迫って、そこまで言うなら仕方ないと思わせるまでが勝負です。

長くなりましたが、
こんな苦労を1年目からできる仕事ってなかなかないです。
経験するかしないかで、仕事に対する心持ちって変わるんじゃないかなと言う意味で、成長できると冒頭に述べさせていただきました。

まぁ、それを感じる前に病んだら辞めたり腐ったりが多いですが。。。笑

2へ続く

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