金融庁の話 森元長官

2020年8月20日

今回は金融庁の話を少し。

みなさん、金融庁についてどの程度ご存知でしょうか。
私はほとんど知りません笑

証券会社や銀行を管轄するぐらいという認識でした。

ちなみに、断ったらカレーやコーヒーぶっかけられるという都市伝説がある証券会社の内定を断るときは、金融庁に内定決まったと断るのが一番安全ですw

さて、金融庁の話に戻します。
基本的に金融庁と金融機関はある程度ズブズブした関係でのらりくらりやってきました。
いかにも日本的ですよね笑

しかし、森さんという方が金融庁の長官になり、環境が激変したのです。
2015年に長官に昇格し、そこから辣腕を振るいました。
やったことは、フィディューシャリーデューティー
つまり、顧客本位の徹底です。

まぁ当たり前な話に見えますよね。
証券会社には衝撃でした。

欧米は、手数料無料で管理収入だけもらうスタイルや、ヘッジファンドのような成功報酬が根付いているのに対し、日本は取引手数料で傘がビジネスが中心です。

投信1000万売ったら30万の手数料が入って、乗り換えたらまた30万って感じですね。

少し利益が出たら利食いしといましょうって言って取引、下がったら損切りしてこちらが良いですみたいなのを、どれだけ出来るか勝負でした。

損した時の腕力が重要になるわけですね笑

5000万が3000万みたいなこともまぁあるわけですが、そこで連絡を取るのを避けて取引も無くなるのが仕事の出来ない人です。

出来る人は、連絡し続けて乗り換えます。
仕事が超出来る人は、追加でお金を出させます笑
今までも短期での売買が増えないようにとは言われてたもののザルでした。

それが森長官が就任してから大きく変わったのです。

いわゆるエリートコースではなかった人で、そのせいかは分かりませんが、今までの慣習をドラスティックに変えることが出来たんです。
急に投信の平均保有期間とかがウォッチされるわけですよ。

今までは300万みたいな少額の乗り換え売買も行われてたのが、一気に減りました。
各種取引ルールが極端に厳しくなったので、いやが応にも証券会社各社の戦略も変わりました。

まぁ、取引しなくても手数料が入る仕組みを考えるわけですね。

そこで各社が鳴り出したのがファンドラップです。
詳しくはこちら

詳しくは別の機会にしますが、まぁファンドを色々と相場に応じて管理するから、手数料くださいねというシステムです。

投信の信託報酬とは別に、年間に1%くらいコストがかかるわけですが、まぁ今までの取引よりは断然ソフトですよね笑

まずはD証券が始めて、各社がそれを追うという構造でした。

買うときの手数料はゼロですが、営業マンにはインセンティブを与えるので、最初の数年は一気に残高が増えるんですよね。

でも当然頭打ちになってきます。それがまさに昨年あたりから起こってますね。

株やら債券やらを売ってファンドラップにしている間はいいんですが、それが尽きたのが今のリテール収益の低下に繋がってます。

売買しないので、預かり資産を増やすしかないですが、今の時代対面だけじゃなかなかうまくいきませんよね。

何もしなくても一定収益が確保される体制が整ってきたので、次はどのタイミングで人を減らすかに注目です。

↓下は森長官のことを知る内部の人が書いた電子書籍です。

マニアックだけど、金融関係者にはたまらなく面白い話なので、もし興味があれば。

興味あるあなたは相当変わり者ですw

良ければクリックをお願いします!


ブログランキング・にほんブログ村へ